ある日のこと、いつものように洗濯を終え、洗い上がった洗濯物を取り出そうと洗濯機のフタを開けたとき、私は目の前の光景に思わず息を呑みました。洗濯槽の底には、まだ大量の水が溜まったままだったのです。洗剤の泡も少し残っていて、まるで洗濯が途中で止まってしまったかのようでした。普段から家事には慣れているつもりでしたが、こんなトラブルは初めてで、どうすれば良いのか全く見当がつきませんでした。 まず最初に試したのは、電源の入れ直しです。一度コンセントを抜き、数分待ってから再度差し込み、もう一度「脱水」コースを選んでみました。しかし、残念ながら洗濯機は唸るだけで、水が排出される気配はありません。次なる手として、排水ホースを確認することにしました。取扱説明書を引っ張り出し、排水ホースの位置を確認。恐る恐る洗濯機を動かし、ホースが折れ曲がっていないか、あるいは何かに踏みつけられていないかをチェックしました。幸い、ホースには問題がないように見えました。 それでも水は引かないため、いよいよ途方に暮れ始めました。インターネットで「洗濯機 水 溜まったまま」と検索してみると、同じような経験をした人が多くいることを知り、少し安心しました。検索結果には、排水フィルターの掃除や、排水口の確認を推奨する情報が多数ありました。そこで、洗濯機の下にある排水フィルターを開けてみると、驚くほどの糸くずや髪の毛が詰まっていました。それらをきれいに取り除き、再度脱水を試みたところ、ゴボゴボという音とともに水が勢いよく排出され始めたのです。 無事に水が抜け、洗濯物も取り出せた時には、心底ホッとしました。この一件で、洗濯機のメンテナンスがいかに重要であるかを痛感しました。特に排水フィルターは、定期的に掃除をしないと今回のように大きなトラブルに繋がる可能性があることを学びました。これからは、もっとこまめに洗濯機のお手入れをしようと心に誓った、忘れられない出来事となりました。もし同じように困っている方がいたら、まずは排水フィルターをチェックすることをおすすめします。意外なところに原因が隠れているかもしれません。