我が家のキッチンは、築浅のマンションによくあるスタイリッシュな一体型水栓です。蛇口の先端が引き出せるシャワータイプで、デザインも気に入っていました。ある日、スーパーで特売になっていた蛇口直結型浄水器を見つけ、「これでいつでもおいしい水が飲める!」と意気揚々と購入しました。 家に帰り、早速取り付けようと説明書を開き、蛇口の先端を確認しました。すると、どうにも浄水器のアダプターが合わないのです。浄水器に付属していたアダプターは、ほとんどが外ネジ式に対応するものでしたが、我が家の蛇口はネジ山が見当たらない、つるんとした形状。無理やり押し込もうとしても、ガタつきがあるだけで全く固定できません。説明書にある「特殊な蛇口には取り付けられない場合があります」という小さな文字が、この時初めて目に入ってきました。 まさか、我が家の蛇口が「特殊な蛇口」だったとは。購入前に確認を怠った自分にがっかりしましたが、デザイン優先で選んだ水栓がまさかこんな落とし穴になるとは思いもしませんでした。ホームセンターに行って汎用のアダプターを探してみましたが、店員さんにも「このタイプの蛇口だと、取り付けられる浄水器はほとんどないですね」と言われ、結局、浄水器は返品することになりました。 この経験から、浄水器を購入する際は、まず自分の家の蛇口の形状をしっかりと確認することの重要性を痛感しました。特に、近年増えているデザイン性の高い水栓や、シャワー機能が一体化したタイプは要注意です。 結局、我が家ではその後、冷蔵庫に入るポット型浄水器を購入することにしました。工事も不要で手軽に使え、これはこれで便利です。あの時の失敗があったからこそ、浄水器選びにおいては、見た目だけでなく、実用性や自宅の環境との相性をしっかり考えるようになりました。次回の引っ越しやリフォームの際には、浄水器の取り付けが可能な蛇口を選ぶことを第一条件にしようと心に誓っています。
あの蛇口には無理だった!浄水器取り付け失敗談